回天神社は、幕末に起きた安政の大獄、桜田門外の変、天狗党の乱、戊辰戦争などで国に殉じた水戸藩士を中心とした志士を祀った神社で、JR水戸駅から北西へ3㎞ほど行ったところにあります。
回天神社の境内に倉庫のような建物があります。これは回天館と言い、幕末に水戸で生まれた「天狗党」という一派に関する資料が収められています。
天狗党は徳川斉昭が提唱する尊王攘夷を信条とする一派で、幕末開国を迫られた幕府を説得するべく、当時京都にいた一橋慶喜の力を借りようと考えました。水戸から京都へ、西へと行軍を進める天狗党は、途中幕府の兵とも戦ってきましたが、ついに福井の敦賀で降伏し、敦賀の鰊倉(にしんぐら)に押し込まれ、残酷な処罰を受けたとのことです。
この回天館の倉庫はまさにその敦賀の鰊倉で、水戸市が敦賀市から譲り受けてここ回天神社の境内に移築したものだそうです。
また回天神社の隣に桂岸寺という寺があり、そこに水戸黄門御一行様の銅像があります。