青森市街地から南東へ約30㎞ほどのところに、悲劇の山で知られる八甲田山があります。
青森市街地から八甲田山への道は「八甲田ゴールドライン」と名付けられており、その途中に岩木山展望所があります。
展望所にある木柱には「八甲田山除雪隊発祥の地」と書かれています。
また岩木山展望所には八甲田除雪隊の歌の碑もあります。
同じく岩木山展望所に、「津島文治先生謝恩碑」が立っています。
津島文治先生というのは青森出身の政治家で、青森県知事・衆議院議員などを務める一方、陸奥銀行や津軽鉄道の取締役などを務めるなど、政治家・実業家として青森県に大きく貢献した人物とのことです。ちなみに弟は何と作家の太宰治だそうです。
そして八甲田山へ。八甲田山は、1902年に雪中行軍遭難事件が起きた場所です。
1902年の冬、日本陸軍は日露戦争開戦に備えここ八甲田山で雪中行軍をしていましたが、猛吹雪の中遭難し、訓練参加者210名中199人が死亡しました。これは山岳遭難事故としては世界最大級の規模だそうです。
写真は八甲田山のふもとで、この先に雪中行軍で遭難した後藤房之助伍長の銅像が立っています。
八甲田山のふもとには「雪中行軍遭難の地」と書かれた板が立っています。
後藤房之助は歩兵第5連隊の伍長として雪中行軍に参加。遭難して仮死状態になり、凍死寸前にまでなりましたが、ギリギリで助けられ、見事蘇生したそうです。
後藤房之助伍長は直立したまま仮死状態で発見されたそうです。
また銅像の地から少し南下したところに、八甲田山の頂上へ行けるロープウェーの乗り場があります。
ロープウェーの駅にあった映画「八甲田山」のキャストの写真。高倉健、北大路欣也、加山雄三、三国連太郎ら錚々たるメンツが出演。名台詞「天は我々を見放した」はこの映画から生まれています。