山形の日本海側を縦断するJR羽越本線の駅の1つ・鶴岡駅。ここ鶴岡は作品がよく映画化もされる歴史小説家・藤沢周平の出身地でもあります。
鶴岡駅から南へ500mほど行ったところに、般若寺という寺があります。このお寺は藤沢周平の「凶刃」という小説の舞台になったお寺らしいです。鶴岡市中心部にはこのような藤沢周平作品のゆかりの地が数多くあります。
般若寺から南西へ200mほど行ったところに今度は龍覚寺というお寺があります。案内板によると、こちらは藤沢周平の小説で映画化もされた「蝉しぐれ」に出てくるお寺のモデルらしいです。
また鶴岡は松尾芭蕉が奥の細道の旅をしている際に立ち寄った土地の1つであり、龍覚寺から南東へ300m程行ったところに「芭蕉滞留の地」と書かれた碑があります。ここは長山重行という鶴岡の俳人の住宅があったらしく、芭蕉は道中ここに3日滞在したようです。「めづらしや 山をいで羽の 初なすび」と書かれた芭蕉の句碑があります。
芭蕉滞留の地から南へ行った内川という川沿いに、「奥の細道内川乗船地跡」があります。芭蕉は長山重行宅に滞在後、ここから船に乗り酒田へ向かったそうです。
奥の細道内川乗船地跡地から西へ500mほど行くと、鶴岡公園があります。ここはもともと鶴ヶ岡城というお城があり、現在は鶴岡市の文化の中心地であるとともに市民の憩いの場となっています。
鶴岡公園の西隣に、旧致道館があります。ここは昔、庄内藩の藩校だった場所です。
旧致道館から北東200mほど行ったところに鶴岡カトリック教会があります。この教会は1903年に完成したとのことです。
入口の門は純和風ですが、教会自体は赤と白を基調としている他の鶴岡の歴史的建築物と合わせているようでなかなか素敵です。
この致道博物館には鶴岡の歴史的建築物などが集めれられて保存されており、また旧鶴岡警察署庁舎や旧西田川郡役所などの建物のほか、鶴ヶ岡城城主であった酒井氏の庭園もあります。
致道博物館の南に300mほどのところに大督寺という寺があり、何やらここは「学校給食発祥の地」らしいです。
また例によって藤沢周平作品ゆかりの地の案内板があります。本当に鶴岡の色んな場所が藤沢周平の小説の舞台になっています。
そして大督寺から更に南へ200mほど行ったところに総穏寺という寺があります。ここも藤沢周平の小説の舞台の地で、「土屋両義士相討の地」とされています。
総穏寺の境内にある土屋両義士の像。左が土屋又蔵、右がその叔父である土屋丑蔵で、丑蔵が又蔵の兄を殺し、その仇討ちとして又蔵が丑蔵をここで討とうとして相討ちになったという実話があるそうです。その話を藤沢周平は「又蔵の火」という小説で描いています。
鶴岡市中心部から少し離れてますが、鶴岡駅から南へ6kmほど行ったところに、藤沢周平生誕の地碑があります。藤沢周平は教師・記者を経て作家になり、郷土を舞台とした歴史小説を多く世に残しました。