この慶雲館は、1886年に当時の明治天皇が長浜市に寄ることになった際、滞在するための適当な施設がなかったことから、当時の長浜の実業家・浅見又蔵という人が私財を投じて建設したそうです。陛下が立ち寄るためだけに造ったというのもすごい話ですが;、でも現在もこうやって優美な庭園を拝観できる観光施設となっているのでよかったのでしょう。
入り口から本館までの道にある前庭。ここからすでに立派です。
芭蕉の句碑と横綱・常陸山像
前庭には芭蕉の句碑と横綱・常陸山像が異色の組み合わせで隣り合っています。
芭蕉の句碑は日本全国にありますが。その中でもこの句碑は最大の大きさらしく、「蓬莱にきかはや伊勢の初たより」という句が刻まれています。しかしHPによると芭蕉がこの界隈に寄った訳ではないそうです;
また常陸山は明治時代の大横綱らしく、そのしこ名のとおり常陸国(茨城県)出身だそうですが、この慶雲館を建てた浅見又蔵が贔屓にしていたことからここに横綱の銅像があるらしいです。
長浜領朱印地石柱
前庭には「長浜領朱印地石柱」という石碑もあります。これは豊臣秀吉による朱印地区域(年貢免除地)を示すものだそうで、明治時代以降にここに移設されたそうです。
本館
そしてやがて見えてくる本館。和風の書院造りの建物で、中はかなり広く、綺麗な庭園が眺められます。
広々とした本館内。2階には天皇・皇后両陛下が滞在された「玉座の間」が、今も残されています。
本館から見える庭園。